震災後彦十蒔絵の復興ストーリーの一つは2025年大阪・関西万博での取り組みから確認できます。
以下はセリーヌジャパンの広報内容をシェア致します。
セリーヌは、2025年4月13日(日)~5月11日(日)の期間、2025年大阪・関西万博 フランスパビリオンにて、特別展示を行います。
パビリオンでは、以下のアーティストならびに職人の作品が展示されます。
– 彦十蒔絵によって特別に制作された、メゾンのエンブレムである「トリオンフ」の漆アートピースシリーズ
– セリーヌによる特別な「トリオンフ」バッグ
– 彦十蒔絵とセリーヌのクラフツマンシップを紹介するため、日本の金沢そしてイタリアのキャンティ地方ラダで撮影された、中村壮志のディレクションによるビデオ『Hands at Work』
– 「トリオンフ」と日本の美が描かれた、中村壮志とのコラボレーションによるビデオインスタレーション『Ten Landscapes of Dreams』。

この展覧会は、セリーヌのアイコニックなシンボルである「トリオンフ」を再解釈し、日本の輝かしい歴史と躍動的な現代性を取り入れ、日本のアーティストとセリーヌのエンブレムとの文化的な交流を表現しています。
日本の伝統工芸である「漆」と、メゾンのエンブレムである「トリオンフ」*との対話を通して、視覚的かつコンセプチュアルに表現される象徴的な旅は、豊かな伝統と現代アートの架け橋となり、すべてのものづくりに息づく比類なきサヴォアフェール(匠の技)と、日本におけるセリーヌの55年に渡る関係性に光を当てます。
*メゾンのエンブレム「トリオンフ」
1971年、パリのエトワール広場で車が故障し、広場に降り立ったセリーヌ・ヴィピアナは、凱旋門を囲むチェーンに目を留めました。そしてその後まもなく、その装飾的なパターンはセリーヌのモノグラムとなったのです。

約1か月間にわたるエキシビション CELINE MAKI-Eでは、ビジュアルアーティストの中村壮志(なかむら そうし)が日本の金沢とイタリアのキャンティ地方ラダで撮影した、クラフツマンシップを称えるムービーと、「トリオンフ」と日本の美を描いた3DCGビデオインスタレーションをご覧いただけるほか、輪島市(石川県)を拠点として伝統的な漆塗りの作品や美術品を制作する日本のアーティスト集団 彦十蒔絵(ひこじゅうまきえ)が特別に制作した漆のトリオンフ アートピース、そして漆と同じカラーで彩られたセリーヌのアイコンバッグ「トリオンフ」が展示されます。

CELINE MAKI-E
日程: 2025年4月13日(日)~5月11日(日)
会場: 2025年大阪・関西万博 フランス パビリオン内 特別展示スペース
トリオンフ 漆 (彦十蒔絵 作)/大阪・関西万博 限定品
金 木彫漆塗り高蒔絵金箔仕上げ 松竹梅モチーフ
黒 木彫漆塗り平蒔絵金箔仕上げ 松竹梅モチーフ
本朱 木彫漆塗り平蒔絵金箔仕上げ 松竹梅モチーフ
CELINE MAKI-E 漆トリオンフ制作を通して若宮隆志のインタビュー
今回制作に関わった彦十蒔絵職人チームのご紹介
ー四十沢木材工芸
ー坂下富代夫
ー北村竜治
ー木戸みどり
ー生田 圭
ー明地紀苗
ー川村 瞳
ー若宮隆志
ー高 禎蓮
特別感謝:株式会社Vortex梅宮孝太郎さん、書道家神郡敬さん
※本トリオンフ漆限定品は、万博会場での展示終了後限られた店舗にて展示を予定しています
セリーヌ クラシック トリオンフ バッグ
セリーヌ アトリエ 作 イタリア・ラダ
大阪・関西万博 限定品
メゾンのフレンチスピリットとエスプリが詰まったセリーヌのレザーグッズコレクションは、最高水準のエクセレンスに達しています。セリーヌのバッグにはクチュールメゾンの美的コードが宿り、機能的なデザインと時を経ても色あせないクラフツマンシップが融合しています。
1960年代、創業者のセリーヌ・ヴィピアナはセリーヌ初のレザーグッズコレクションを構想し、パリジャンスタイルと類まれなるクラフツマンシップとの絆を築きました。そして、その絆は長きにわたり続いたのです。
このストーリーは今日まで続いており、作り手である職人の直観と現代技術の精密さによって、セリーヌ独自の優れた職人技「MAROQUINERIE (マロキネリー)」を実現しています。何世代にもわたり経験を積んできた熟練の職人たちが知識を生かし、認定を受けた最高級素材を用いて製品を作り出すことにより、セリーヌのレザーグッズは最高峰のラグジュアリーピースとして位置付けられています。
セリーヌのレザーグッズは、最上級の素材の品質と丁寧な職人技によって、長年愛されています。どのアイテムも長年にわたりそれぞれの独自性と特徴を存分に発揮し、工芸とクリエイティビティに対するセリーヌの強い信念を表しています。
展示される3つのトリオンフ バッグは、大阪・関西万博のために特別に制作された限定品です。黒、赤、金の3色は、彦十蒔絵が特別に製作した漆芸作品から着想を得ており、この3色を組み合わせることで、日本文化の最も伝統的な価値を表しています。朱色は復活と再生、黒は雅と形式、金は太陽の光と自然を意味する色です。
セリーヌ クラシック トリオンフ バッグ / ゴールド ラミネート シャイニーニロティカスクロコダイル
セリーヌ クラシック トリオンフ バッグ / ブラック シャイニーニロティカスクロコダイル
セリーヌ クラシック トリオンフ バッグ / レッド シャイニーニロティカスクロコダイル
貴重なレザーを使用し、内側にはラムスキンのライニングが施され、梅のモチーフの金箔押しがなされています。梅は、継続と長寿の吉祥を願って広く用いられてきた日本を象徴するアイコンです。特別な限定品のしるしとして、それぞれのバッグにはリミテッドエディションナンバリングが施され、内側のライニングに金箔押しされています。
※本クラシック トリオンフ バッグ限定品は、万博会場での展示終了後限られた店舗にて展示、発売を予定しています
HANDS AT WORK
映像監督 中村壮志
中村壮志は、現代美術家、映像作家です。
1991年熊本生まれの中村は、映像インスタレーションを中心に、音響、舞台、パフォーマンスなど様々なメディアを用い、個人や集合的な文化的記憶の継承と喪失、人工と物語、儚さ、風景とテクノロジーなどを主題として、潜在する関係性を探求しています。また、抵抗の声として振動や音楽を提示し、緊張や不安、混乱や偶然の中に揺れ動く存在を追求します。
また、アーティストの伊阪柊とともに映像コレクティヴ「MANTLE」を結成し、自然現象や地球環境を長期的な時間で捉え、人の営みや現在との関係性を提示しています。
主な展覧会・パフォーマンス: 『潸潸、燦燦 | Echoes』(2025年、熊本、熊本市現代美術館)、『もれ出づる一日』(2023年、東京、 The 5th Floor)、『松果体の刺身 PINEAL GLAND SASHIMI』(2024年、武漢、合美術館)、 『End of Summer』(2019年、 Yale Union、ポートランド)、 MANTLEとして『DXP (デジタル・トランスフォーメーション・プラネット) ─ 次のインターフェースへ』(2023年、石川、金沢21世紀美術館)。
中村壮志はセリーヌとパートナーシップを組み、彦十蒔絵とセリーヌの職人による独自の技術に光を当て、2本の映像を制作しました。
金沢にある日本の漆職人たちの工房と、イタリアにあるセリーヌのアトリエで撮影されたこの映像作品は、時や場所を超えるクラフツマンシップによって、様々な仕事に携わる職人の間に生み出される強い絆を色濃く描いています。