Company
彦十蒔絵道は、先代・若宮隆志の逝去を契機に設立されました。
任天堂創業家である山内家からの人的・資金的サポートを受け、制作工程や品質の管理、対外折衝、中長期の計画策定、職人育成や国内外への発信など、マネジメント体制を強化しています。
私たちは、伝統的な漆芸の精神を大切にしながらも、異業種とのコラボレーションを含め、新しい表現や面白い作品を生み出し続けます。
その挑戦を通じて、将来的に日本を代表する漆芸集団となることを目指し、結果として輪島や漆芸に携わる人材や技術の未来を守り育んでまいります。
代表取締役社長
高禎蓮
/ Teiren Taka

台湾台北市生まれ。日本文化への関心が高く、茶の湯や文人茶をたしなむ。来日後に培った国際感覚を武器に、彦十蒔絵創立者 若宮隆志の右腕として、漆芸の魅力発信を推進。多数の職人が制作に携わる中で、職人個々人とのコミュニケーション方法を対面・オンラインを組み合わせる形に工夫し制作のスケジュール管理を改善するとともに、顧客ネットワークも一貫して管理。また、日中英3か国語を操ることから、海外とのネットワーク構築や海外展示会の企画・運営も開拓。
今後は、彦十蒔絵道代表として、『漆文化を国内外へ広げつつ、職人と市場の架け橋となり、職人のプレゼンス向上へ実質的に貢献する』を信条に日々活動中。
1974年 | 台湾台北市生まれ |
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1995年 | 日本語と観光を勉強するために日本へ留学。卒業後、日本の国際観光旅館やSONYにて勤務し海外との取引経験を積む。 |
2006年~ | 輪島の漆芸業界へ参入。輪島にてインバウンド観光対応向上や漆文化の国内外への発信を推進。 |
2009年~ | 若宮隆志の通訳を担当 |
2013年 | 石川TOYP大賞(観光ボランティア)受賞 |
2015年~ | 若宮隆志が主宰する彦十蒔絵のマネーシャーとして運営に携わり、漆の植樹から、漆掻き、器物の制作までの全工程について、若宮隆志の元で理解を深め、同氏の右腕として、業務全般をサポート。 |
2021年 | 日本国籍取得 |
2025年 | 若宮隆志より彦十蒔絵の今後を託され、株式会社彦十蒔絵道代表取締役就任 |
member
- 武本 登 – 取締役副社長
大学卒業後、経済産業省・米系コンサルティングファームを経て、任天堂創業家・山内家の支援のもと彦十蒔絵道に参画。経営戦略の立案や、国内外の顧客・提携先との関係構築・折衝を担う。
キャリアを通じて「世界に誇れる形で日本をアップデートし、次世代へ引き渡す」ことを使命とし、故・若宮隆志に胸を張れる活動とすべく、謙虚に挑戦を続けていく。 - 金子 周平 – 最高執行責任者
大学卒業後、経済産業省・独系コンサルティングファームを経て、任天堂創業家・山内家の支援のもと彦十蒔絵道に参画。金沢に移住し、国内関係者との関係構築や企業経営のサポート役を担当。
異分野で培った知見を活かし、官民両方の経験を融合させながら、彦十蒔絵のマネジメントに新たな風を吹き込む。 - 若宮 樹 – 若宮家代表
輪島市出身。イギリス、スペインでの留学を経験し大学卒業後、会社員を経てフォトグラファー、映像作家に転身 ファッション、音楽、自動車など中心に広告業界で幅広く活動しながら、自身のライフワークであるスナップ写真での個展なども開催 その経験を活かして彦十蒔絵をサポートする。 - 山内 万丈 – 取締役参謀
任天堂創業家。大学卒業後、株式会社博報堂を経て、山内財団専務理事、株式会社山内取締役執行役員、合同会社Yamauchi-No.10 Family Office代表
ご縁があり彦十蒔絵道をご支援させていただくこととなりました。ゲーム屋の倅がなぜ蒔絵なのかと不思議に思われる方もいらっしゃるかも知れません。私は日本が時間をかけて培ってきた美の感性を日本人として誇りに思いながら、どのようにこれらを次代へと残していくかは、現代を生きる私たちの重い宿題であると感じております。この度の彦十蒔絵道は、そのような想いから、ただ彦十を残すのではなく、これからも素晴らしいものを持続的に作り続けていくことを目的として設立したものです。若宮隆志氏と職人達が紡いできた漆の美を引き継いでいく為の一助として微力ですがお力添えをさせていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。
Information
会社名 | 株式会社彦十蒔絵道 |
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所在地 | 石川県金沢市南新保町ロ57-1 MUTUWAⅢB-2号室 |
資本金 | 5250万円 |
事業内容 | 漆器の制作・販売 |
展示会・イベントでの出品及び企画・運営 | |
コラボレーションアートの制作 | |
漆の啓蒙活動及び漆文化の普及活動 等 |

組織図
・株式会社彦十蒔絵道は、彦十蒔絵創設者の故・若宮隆志、山内万丈の2名を発起人として設立
・山内万丈は、彦十蒔絵が紡いできた漆の美が後世に引き継がれるよう、持続的な制作を支援するため、人的・資金的サポートを実施


history
2004 | 彦十蒔絵として活動開始 |
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2005 | ポーラ ミュージアム アネックス(銀座)にてグループ展を企画、開催 |
Museum für Lackkunstにて「青銅塗 梵鐘型 重香合」収蔵 | |
2006 | Museum für Lackkunstにて「白貫入塗 抹茶椀 不二」収蔵 |
2007 | Victoria and Albert Museumにて「漆芸額 変わり塗 源氏物語」収蔵 |
2008 | 燕子花にて「泉鏡花」の文学世界と「小村雪岱」のデザインをテーマに個展を開催 |
2010 | 在英国日本大使館にてCOLLACQUERATION展を企画、展示 |
2013 | 田辺小竹×彦十蒔絵「プライスコレクションの若冲」コラボ展 |
台南市文化祭に出品、ワークショップを開催 | |
2014 | Asian Art in Londonに出品(2008〜) |
Bahrain National Museum 「Makie」展 | |
「融合する工芸」―出会いがみちびく工芸のミライ | |
「犀の賽銭箱」が国際漆展にて大賞受賞 | |
文化庁文化交流使に指名、イギリス・フランス・中国で作品展示と講演を行う | |
2015 | 「犀の賽銭箱」石川デザイン賞受賞 |
葉山有樹×彦十蒔絵「生命の美」コラボ展 | |
田辺小竹×彦十蒔絵「空海と高野山1200年」コラボ展 | |
輪島漆芸美術館「漆とおばけの世界〜まっくらやみから、うるわしや〜」展 | |
REVALUE NIPPON PROJECT「CHARITY GALA 2015 with GUCCI」 | |
ウクライナ ハネンコ国立ミュージアム「蒔絵と根付」展 | |
2016 | 香港大学美術博物館「若宮隆志の芸術-現代日本蒔絵」展 |
台湾台北市市長官邸藝文沙龍「彦十蒔絵 若宮隆志藝展 現代日本蒔絵漆芸展」 | |
「融合する工芸」―旅に出たヤドカリのはなし― | |
2017 | 香港国際アンティークフェア 特別日本漆芸展 |
彦十蒔絵・若宮隆志展 featuring 小松美羽 | |
2018 | 「世界の漆友人展 Dr. Monika Kopplin 館長退館記念展」 |
2019 | 中国湖北美術館「2019湖北国際漆芸三年展」 |
2019~ 2021 |
「特別展 小村雪岱スタイル―江戸の粋から東京モダンへ」 〜三井記念美術館など四箇所巡回展出品 |
2020 | サントリー美術館リニューアル・オープン記念展 出品 |
大阪市立東洋陶磁美術館特別展「天目―中国黒釉の美」出品 | |
2021 | 台湾・約茶不夜ギャラリー「漆象萬千・彦十蒔絵若宮隆志展」個展 |
大阪市立東洋陶磁美術館コレクション展関連テーマ展示 〜「加彩婦女俑に魅せられて」出品 |
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2022 | 香港Fine Art Aisa出品 |
高台寺方丈の間秋の特別展「これが漆!?彦十蒔絵の超絶技巧」 | |
2022~ 2023 |
「「リアル(写実)のゆくえ」現代の作家たち 生きること、写すこと 〜平塚市美術館など六箇所巡回展出品 |
2023 | 「変態する漆器」展(彦十蒔絵20周年記念個展)セイコーハウス銀座 |
台湾・約茶不夜ギャラリー「玩心未泯展」個展 | |
「融合する工芸〜コレが答えだ!」展セイコーハウス銀座 | |
2023~ 2024 |
「超絶技巧、未来へ!展 明治工芸とそのDNA」 〜三井記念美術館など七箇所巡回展参加出品 |
2024 | 令和6年能登半島地震により事務所を金沢市へ移転 |
香港The Gallery By Soil初個展 | |
2025 | 株式会社 彦十蒔絵道 設立 |
若宮隆志 61歳で逝去 | |
『彦十蒔絵 仮名序~人の心をたねとして~』個展 |